like electricity

舞踊教育に携わるdance educator。バレエ関係がメインだけれど、ダンス、アート、芸術、教育、人間などなど日々考えることの発信の場。読書感想文もあり。ビビビっとくる何かとロマンを求めて。

Huffpostブログ「それ、表現なんですか?」を読んで

www.huffingtonpost.jp


「それ、パフォーマンスなの?それとも表現なの?」という問い。

 

そもそもわたし未だに「(身体)表現ってなんぞや」が自分の中でケリがついてないのであれですが、ひとまず。

 

舞踊分野を中心に、この現象は時代の流れとして起きていることの一部とわたしはよく思うのだけれど、分野に関わらずperforming artsと呼べるような、いわゆる上演芸術全般でいえることなのだろうか。パフォーマンスがいわゆる芸術分野に近づいてきているだけでなく、その逆も然りな部分もある。なんというか残念なところはもちろんあるけど「けしからん!」とか言ってどうにかなる問題でもないし、すごい消極的に聞こえるけど大きな流れは変えられないし。


そして、本当にこの記事の筆者が期待するほどの「表現」がいわゆる舞台芸術側にも「しっかり存在してるぜ!」と言い切れるほどあるのか、わたしには自信がありません。いや、存在してはいるけれど、うーん、常に存在しているとは言い切れないという意味です。

 

でもこのブログの記事に書いてあるようなことを、その世界にいる人が発信してくれるのは、わたしみたいな人間が言うよりもよっぽど力があるので、ah yesという感じ。ちなみに、この記事でも触れられている「アーティスト症候群」という本も興味があったので、講読しました。こちらについてもそのうち触れます。

 

このご時世、画像・動画映えするものの注目度合いがグーンと高まっているため、必然的にニュアンスよりは、はっきりと分かるものが求められる。なんというか、オタクがこんなにも多い世の中ならばもっと「バーーーーーン!」みたいなのよりも「ここのこれ、たまらん」みたいなのがあってもいいのではないかとか思うのだけど、そういう問題でもないか笑 人それぞれですが閾値が大きくなっているのか。所詮わたしもそんな人のこと言えないけど。

 

ただ最近「色々なものは繰り返されたり、前の時代の反動として再出現してくる」という現象が果たしてこれからの時代にも当てはまるのか、というところがしみじみながらとっても気になるところ。

もちろんこれまでもまったく同じものが繰り返されてきたわけではないにしても、このまま進んでいったら、今まで以上の距離が生まれてbring backできないものが相当大きくなるのでは、というのを肌で感じる。常にthe point of no returnを過ぎ去っていくのがこの世界の理なのだろうけれど、それでもああどんどん止まらないんだな、と傍観者のように感じている今日この頃。しかし年齢的に考えて傍観者に回ってどうする、という話でもある。

しかしまぁ、みんなこんな感じで様々な時代を生きていくのだろうか、とモヤモヤと考えるくらいの年頃にはなりました。